こんにちは、臨床工学技士の秋元です。
ツイッターで下記のツイートをしました。
よく、お酒のことをアルコールといったりしますが、化学の世界では正確な表現ではありません。
お酒の成分はエタノール(エチルアルコール)で、アルコールの一種です。
ですので、「アルコール≠エタノール(エチルアルコール)」ということになります。
— 秋元@臨床工学技士 (@akimotoME) May 6, 2021
お酒、すなわちアルコールの成分のことを「エタノール(エチルアルコール)」といったりするときがあります。
勘が鋭い方はお気づきかもしれませんが、「アルコール」と「エタノール」には厳密には違う意味があります。
そこで本記事では「アルコール」と「エタノール」の違いをわかりやすくまとめてみました。
目次
【お酒】アルコールとエタノールの違い
お酒の成分であるエタノール(エチルアルコール)は、アルコールの一種です。
ですので、「アルコール≠エタノール(エチルアルコール)」ということになります。
そもそもアルコールとはなに?
- Sp3混成軌道炭素に結合したヒドロキシ基(-OH)を持つ化合物
(かみ砕くと、炭化水素の水素原子を、ヒドロキシ基(-OH)で置換した化合物のことです)
お酒の成分として、よく「アルコールが・・・」などといわれたりしますが、このアルコールは単一の成分を指した言葉ではなくて、あくまでアルコールは総称としての呼び名です。
つまり、アルコールにはいくつかの種類があります。
化学の世界ではアルコールとは、Sp3混成軌道炭素に結合したヒドロキシ基を持つ化合物のことです。
わかりやすくいえば、アルコールとは炭化水素の水素原子を、ヒドロキシ基(-OH)で置換した化合物のことです。
アルコールの種類
Q アルコールにはどのような種類がありますか?
A 「アルコール」は広義には、エチルアルコール(エタノール)、メチルアルコール(メタノール)、イソプロピルアルコール(2-プロパノール、イソプロパノール)などのアルコール類の総称です。
一般的にはアルコールといえばエチルアルコールを指します。
- エタノール(エチルアルコール)
- メタノール(メチルアルコール)
- プロパノール(プロピルアルコール)
- イソプレパノール
- コレステロール
アルコールには、上記のとおり様々な種類があります。
ただし、一般的にアルコールといえば、エタノール(エチルアルコール)のことを指しています。
アルコールとエタノールの違い
アルコールとエタノールの違いは、アルコールが総称名で、エタノールは「C2H5OH」という物質だということです。
ようするに、エタノールはアルコールの一種であるので、「アルコール≠エタノール」ということになります。
化学の世界で研究者に「アルコールをください!」と頼んだ場合、「どの種類のアルコールが欲しいの?」ってな感じになってしまいます。
エタノールとエチルアルコールの違い
- エタノール=エチルアルコール
(C2H5OH)
エタノールとエチルアルコールは同じ物質C2H5OHです。
エチルアルコールというのは、国際化学命名法の呼び名で、エタノールは慣用名です。
アルコール≒エタノール(エチルアルコール)の用途
- 手指・皮膚の消毒、手術部位の皮膚の消毒、医療機器の消毒など
- 食酢、味噌、醤油の原料
- ハム・ソーセージ、かまぼこなどの練り製品、漬物、生麵類などに添加
- 台所用洗剤、衣料用洗剤、住居用洗剤
先ほどにも述べたように、一般的にアルコールといった場合、エタノール(エチルアルコール)のことを指しています。
用途としては、病院では、手指・皮膚の消毒、手術部位の皮膚の消毒、医療機器の消毒などで使われています。
食品では、食酢、味噌、醤油の原料に使われています。また、保存料としてハム・ソーセージ、かまぼこなどの練り製品、漬物、生麵類などに添加されています。
台所用洗剤、衣料用洗剤、住居用洗剤なんかにも使われています。
まとめ:アルコールとエタノールの違い
アルコールとエタノールの違いは、アルコールが総称名で、エタノールは「C2H5OH」という物質だということです。
ですので、お酒の成分であるエタノール(エチルアルコール)は、アルコールの一種です。
というわけで今回は以上です。
お酒の成分であるアルコールとエタノールの違いをわかりやすく解説してみました。少しでも参考になれば幸いです。
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