無停電非常電源とはなに?

こんにちは、臨床工学技士の秋元です。

今回は、病院の非常電源の一種である「無停電非常電源」について解説します。

無停電非常電源とはなに?

無停電非常電源は、UPS(無停電非常電源)によって電力の連続性を保ち、自家用発電設備に切り換わります。

これだけでは何のことだかわからないと思うので、順を追って解説していきます。

無停電非常電源の定義

まずは、無停電非常電の定義について抑えておきます。

JIS T 1022:2018では、「無停電非常電源」を新たに規定し、「商用電源の停止から、無停電(交流電力の連続性が確実な電源)で電力を供給できる非常電源」として定義されています。

無停電非常電源の仕組み

無停電非常電源は、UPS(無停電電源装置)と自家用発電設備とを組み合わせたものです。

商用電源が停止したとき、UPS(無停電電源装置)によって負荷電力の連続性を保ち、自動的に負荷回路を切り換えて接続し、次いで電圧が確立した自家用発電設備に自動的に切り替えて接続します。

なお、UPSの蓄電池は「充電を行うことなく、10分間以上継続して負荷に電力を供給できるもの」、自家用発電設備は「10時間以上連続運転可能なもの」と規定されています。

UPS(無停電電源装置)とは?

画像引用:TECH CAMPASS,山洋電気株式会社の製品・技術情報サイト

UPS(無停電電源装置)とは、停電が起きたときに電気を一定時間供給し続けるための装置です。

このUPS(無停電電源装置)は蓄電池を内蔵しています。もし停電が起きたときには、蓄電池からの給電に自動で切り替わるため、切れ目なく電気を送り続けられます。しかし、一般的なバックアップ時間は5~10分程度なので、長時間の電力供給はできません。

 

大規模な病院にもなると、下の写真の様なUPSが何台も置かれている部屋があります。

画像引用:無停電電源装置(UPS)とは,明電舎

 

というわけで、今回は無停電非常電源について解説しました。皆様の参考に少しでもなれば幸いです。

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