透析中のダイアライザの赤と青の向きはどちらが正解?

こんにちは、臨床工学技士の秋元麻耶です。

今回は、透析に従事するスタッフであれば誰しもが一度は疑問に思ったことがあると思いますが、透析中のダイアライザの赤と青の向きはどちらのほうがいいの?という疑問に答えたいと思います。

透析中のダイアライザの赤と青の向き

ダイアライザの赤が上だろうと、青が上だろうとどちらでもかまいません。

透析効率に影響するのでは?と思う人もいるかもしれまがせんが、基本的に血液の流れと透析液の流れが向かい合う流れ(対向流)となっていれば、透析効率としては問題ありません。

ですので、ダイアライザの赤を上にしても、青を上にしても透析効率には影響を与えませんので、どちらを上にしても問題ありません。

血液回路内の気泡対策には赤を上にしたほうがいい?

回路内に気泡が混入した場合、赤を上にしておいたほうが気泡が患者側に血液を返す側の静脈側回路に気泡がいきにくくなってよいのでは?という意見もあります。しかし、そもそも患者さんに血液を返す静脈側回路の出口側には気泡検知器があります。

また、もしA側の抜針事故などが起こって大量に気泡が混入した場合、当然ですが、ダイアライザの赤を上にしていても気泡はどんどん静脈側のほうに送られてしまいます。ですので、ダイアライザの赤を上にしたほうが気泡が患者さんの方になんとなく送られにくくなるというのは、単なる気休めレベルで、大事なことは回路内に気泡を混入させないようにすること、抜針事故は絶対にないようにするとか、プライミングでしっかりと気泡を除去しておく、血液回路のクランプが開放されていないかしっかり確認する、といったことのほうが重要です。

昔はダイアライザの赤を上にするのが主流だった!?

昔のコンソールでは透析液の脱気(液体に溶存している酸素や窒素など気体を除去すること)が悪かったそうです。ですので、透析中のダイアライザの青を上にしておくと、気泡は重力の関係で上のほうに溜まってしまうので、ダイアライザの透析液側の上のほうに気泡が溜まってしまったそうです。

しかし、ダイアライザの赤を上にしておくと、透析液中の気泡は自然と排出されていきますので、ダイアライザの赤を上にしておいたほうが都合がよかったみたいです。

ただ、それは昔の話で、今のコンソールではしっかりと透析液の脱気ができていますので、気にしなくてよいかと思います。

ダイアライザの向きでダブルチェックを確認ができる!

ここまでの話しで、現在ではダイアライザの向きはどちらでもかまわないという話しをしてきました。

ただ、施設によってはダイアライザの向きでダブルチェックの確認をしているところもあります。

例えば、透析を開始した直後にはダイアライザの青を上向きにしておいて、しばらくしてから別のスタッフが透析条件などを点検した際に、ダイアライザの向きを反転させてダイアライザの赤を上にしておく、といった具合です。ようするに、外から一目見て、ダイアライザの向きを確認することで、ダブルチェックがなされているかどうかがわかるというわけです。

わたくしも、別の透析施設にアルバイトに行ったさいに、ダイアライザの向きによってダブルチェックの有無の確認をしている、といわれてなるほどと思った次第です。

まとめ:ダイアライザの赤と青はどちらが上でもいい

結論としては、ダイアライザの赤と青のどちらでも透析効率に影響しませんし、回路内の気泡・透析液中の気泡という点を考慮しても、どちらが上でもかまいません。

とはいえ、ダイアライザの赤と青の向きがどちらでもいいからといって、その施設でダイアライザの向きが統一されていない、ぐちゃぐちゃな状態だとあまり気持ちの良いものではありませんので、その施設でどちらを上にしておくかをルールとして統一しておくのがいいと思います。

 

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