炭水化物とは?【糖質と食物繊維の違い・種類を解説】

こんにちは、臨床工学技士の秋元麻耶です。

糖質は、炭水化物ともいわれていますが、その名のとおり、炭素と水からできている化合物です。

わたしたちが毎日のように食べているお米の主成分は「デンプン」ですが、これもまた「糖質」です。一方の「セルロース」も炭水化物に分類されますが、こちらは食物繊維となります。しかし、「デンプン」と「セルロース」ともに、構成成分は「グルコース」です。

本記事では、これら糖質、炭水化物、デンプン、セルロースの違いを、炭水化物とはいったいなんなのか?という原点に立ち返って分類します。

炭水化物とは?

炭水化物とは、文字通り「炭素(C)」と「水((H2O)」の化合物のことです。

それでは詳しくみていきましょう。

炭水化物の化学式

炭水化物(carbohydrate)は、組成式Cm(H2O)nからなる化合物である。

参考:日本人の食事摂取基準2015年版-炭水化物-

炭水化物は、英語ではcarbohydrateです。

上記のとおり、炭素(Cmと水(H2O)nの化合物なので「炭水化物」といいます。

炭水化物の本質は単糖

単糖とは

単糖とは炭水化物の最小の単位で、化学式(CH2O)nで表されます。
nは3以上の数で、多くの場合は5~6です。

炭水化物は、糖質と食物繊維に分けることができます。

しかし、炭水化物の本質は単糖そのもの、あるいは単糖がたくさんくっついたもののことです。

これ以上でも、これ以下でもありません。

炭水化物というと、すぐに糖質と食物繊維に分けたがる人がいますが、本質はどちらも同じで、単糖で構成されています。

食物繊維とは

炭水化物とは、単糖、あるいは単糖の集まりのことです。しかし、糖質や食物繊維といった分類も無視できません。

結論をいうと、食物繊維は以下のものをいいます。

食物繊維の定義

食物繊維とは、人の消化酵素で消化できない炭水化物のことです。

つまり、糖質や食物繊維といった分類は、化合物の構造によるものではなく、あくまで私たち人間にとって、消化できるか、できないかという視点にたった分類だということです。

食物繊維とは多糖類の一つですが、日本食品標準成分表2010では、「ヒトの消化酵素で消化されない食品中の難消化性成分の総体」と定義されています。

ただし、食物繊維の定義は国によって少し違っています。現時点で、食物繊維の定義はすべての研究者の間で合意がとられているわけではありません(1)。

しかし、少なくとも日本国内では、人の消化酵素で消化されない炭水化物のことを食物繊維だとする考えが一般的です。

炭水化物の分類(人の生理学的な特徴を重視)

  1. 人の消化酵素で消化できる炭水化物 → 糖質
  2. 人の消化酵素で消化できない炭水化物 → 食物繊維

食物繊維の種類

食物繊維の種類

  1. 水溶性食物繊維
    例:ペクチン、グルコマンナン、アルギン酸
  2. 不溶性食物繊維
    例:セルロース、リグニン、キチン

食物繊維のほとんどは、単糖がたくさん結合した多糖です。しかし、人間の消化管では消化されないのでエネルギーになりません。

食物繊維は直接的にエネルギーにはなりませんが、食物繊維の一部が腸内細菌により発酵分解されて、短鎖脂肪酸になるため、エネルギーはゼロにはなりません。

この食物繊維は、水に溶ける水溶性食物繊維と、水に溶けない不溶性食物繊維にわけることができます。

セルロースとは

セルロースとは、植物の細胞壁を構成する主な成分で、グルコースが10000個以上結合した多糖です。

セルロースは、D-グルコースがβ1→4グリコシド結合でたくさんつながったものです。

セルロースは人間の消化管では消化できませんが、多くの草食動物では、消化管で共生している単細胞生物がセルロースを分解し、セルロースの消化を可能にしています。

膵臓や唾液腺から分泌される消化酵素のα-アミラーゼは、デンプンなどにあるα1→4結合を加水分解します。しかし、セルロースはβ1→4結合であるので、α-アミラーゼが作用せず、ほとんどの動物はセルロースの消化ができません。

グルコマンナンとは

グルコマンナンとは、こんにゃくの成分で、マンノースとグルコースが約3:2の割合で、それぞれβ1→4結合でつながったものです。

糖質とは

食物繊維とは、炭水化物のうち人の消化酵素で消化できないもののことです。

そして、糖質は炭水化物から食物繊維をのぞいたもののことです。

つまり、以下の関係式が成立します。

炭水化物=糖質+食物繊維

糖質=炭水化物ー食物繊維

炭水化物を、糖質と食物繊維の2つに分類する分け方は、人の消化酵素で消化できるかどうかという視点にたった分類法です。

先ほどにもいいましたが、炭水化物(糖質と食物繊維)はあくまで、単糖そのもの、あるいは単糖がたくさんくっついたものにすぎません。

炭水化物(糖質+食物繊維)の種類

  1. 単糖
  2. オリゴ糖
  3. 多糖
  4. 糖アルコール

炭水化物(糖質+食物繊維)は、大きく分けて上記の4つに分けることができます。

ではそれぞれの炭水化物について簡単に紹介したいと思います。

単糖とは

  1. 炭素が5個の場合→五単糖
    例:リボース
  2. 炭素が6個の場合→六単糖
    例:グルコース、フルクトース、ガラクトース

単糖とは、炭水化物の最小の単位であり、化学式(CH2O)nで表される化合物です。

単糖は炭素数の違いによって、五単糖や六単糖に分類されます。

特に重要な単糖は以下の3つです

  • グルコース
  • ガラクトース
  • フルクトース

上記3つの化学式はすべてC6H12O6で同じなんですが、構造が異なっています。

ちなみに、単糖のなかでもっとも甘いのはフルクトースです。

オリゴ糖とは

  1. 二糖(単糖が2個くっついたもの)
    例:マルトース、スクロース(砂糖)、ラクトース(乳糖)
  2. 三糖(単糖が3個くっついたもの)
  3. 四糖(単糖が4個くっついたもの)

オリゴ糖とは、単糖が2~10個くらい、くっついたものです。
(オリゴ糖は、くっついた単糖の数によって、上記のように分類されます)

ずいぶんとあいまいな定義ですが、オリゴはギリシャ語で少量の意味なので、オリゴ糖という名称自体がそもそもあいまいな名称です。

オリゴ糖の特徴として、低カロリー、腸内細菌の栄養になる、虫歯になりにくいといった特徴があります

二糖について、もう少し詳しくみますと、以下のようになります。

二糖

  • マルトース
    グルコースが2個くっついたもの
  • スクロース(砂糖)
    グルコースとフルクトースが1個ずつくっついたもの
  • ラクトース(乳糖)
    グルコースとガラクトースが1個ずつくっついたもの

多糖とは

多糖

  1. ホモ多糖(1種類の単糖が10個以上くっついたもの)
    例:でんぷん、セルロース、グリコーゲン、キチン、キトサン、難消化性デキストリン
  2. ヘテロ多糖(2種類以上の単糖が10個以上くっついたもの)

多糖は、単糖が数十から数千個くっついたもののことです。

1種類の単糖がくっつたものか、2種類以上の単糖がくっついたものかによって、上記のように分類されます。

ちなみに、でんぷん、セルロース、グリコーゲンは、すべてグルコースのみがたくさんくっついた炭水化物です。
キチンは、主にカニやエビの甲殻に含まれています。キトサンは、主に真菌類の接合菌類(ケカビの仲間)の細胞壁に含まれています。
難消化性デキストリンは、でんぷんの仲間で、トウモロコシのでんぷんを加工してつくられた人工的な食物繊維です。

糖アルコールとは

簡単にいうと、単糖にアルコールがくっついたもののことです。

植物や海藻など、自然界にも含まれていますが、一般的にはでんぷんから酵素反応などによって工業的につくられます。

原料は、トウモロコシや芋のでんぷんが原料です。

糖アルコールとして有名なものは、キシリトールやソルビトールです。

まとめ:炭水化物とは

炭水化物とは、文字通り「炭素(C)」と「水((H2O)」の化合物のことです。

そして、炭水化物の本質は単糖そのもの、あるいは単糖がたくさんくっついたもののことです。

単糖とは

単糖とは炭水化物の最小の単位で、化学式(CH2O)nで表されます。
nは3以上の数で、多くの場合は5~6です。

炭水化物の本質が単糖であるというのは、糖質はもちろん、食物繊維も変わりません。

では、糖質と食物繊維のなにが違うのかというと、人間の生理機能という点からみて、人の消化酵素で消化できるものを『糖質』、消化できないものを『食物繊維』と分類しています。

炭水化物の分類(人の生理学的な特徴を重視)

  1. 人の消化酵素で消化できる炭水化物 → 糖質
  2. 人の消化酵素で消化できない炭水化物 → 食物繊維

 

というわけで今回は以上です。

 

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