NMNとはなに?わかりやすく効果を解説します。

NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)の構造

こんにちは、臨床工学技士の秋元麻耶です。

本記事では、ホリエモンも注目している若返りの成分である「NMN」について、NMNとはいったいなんなのかをわかりやすく解説したいと思います。

NMNとはなに?

NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)の構造

NRやNMNの「N」は「ニコチンアミド」の頭文字であり、これはビタミンB3の一種だ。ニコチンアミドが過剰になると、体はそれをメチル化して尿の中に排出する。そのため、細胞中のメチル基が不足する可能性があるのだ。だがこれはあくまで仮説の域を出ない。

引用:デビッド・A・シンクレア他 , LIFESPANL(ライフスパン)―老いなき世界 , 東洋経済新報社 , p476

NMNとは?

  • NMN(Nicotinamide Mononucleotide):ニコチンアミドモノヌクレオチド
  • ニコチンアミドとは、ナイアシン(ビタミンB3のこと
  • モノとは、ギリシャ語で「1」のこと
  • ヌクレオチドとは、DNAの構成要素にもなっている物質のこと

NMNとは、ニコチンアミドモノヌクレオチドの略です。

ニコチンアミドはナイアシン(ビタミンB3のことです。

ナイアシン(ビタミンB3には、ニコチン酸とニコチン酸アミド(ニコチンアミド)があります。植物に多く含まれるのがニコチン酸で、動物に多く含まれるのがニコチン酸アミド(ニコチンアミド)です。

モノというのはギリシャ語で「1」という意味です。

ヌクレオチドはDNAの構成要素にもなっている物質です。

DNAは「リン酸+糖+塩基」を基本要素として、構成されています。このDNAの基本要素「リン酸+糖+塩基」のことを「ヌクレオチド」といいます。

つまり、NMNというのはナイアシン(ビタミンB3にヌクレオチドが1つ結合した物質だということです。

実際、体内でもナイアシン(ビタミンB3を材料として、このNMNが体内でも合成されています。

NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)の構造

このように、NMNと聞くと馴染みが少ないと思いますが、ニコチンアミドが含まれているので、NMNはナイアシン(ビタミンB3の親戚のような物質です。

NMNは食品にも含まれていて、ブロッコリー、枝豆、アボカド、キャベツ、キュウリ、トマト、キノコ、牛肉、母乳など幅広く含まれています。しかし少量しか含まれていない。

体内でNMNはNADに変換される

 現在はアイオワ大学の生化学部長を務めるチャールズ・ブレナーは、ビタミンB3の一形態であるNR(ニコチンアミドリボシボ)が、きわめて重要なNADの前駆体の1つであることを2004年に発見した(前駆体とは、生化学反応において特定の生成物の前の段階にある一連の物質をいう)。そしてのちには、NRがNADを増加させ、結果的にSir2酵素の活動を高めることで、酵母細胞の寿命を延ばせることを見出した。以下略
一方、NRとは別の前駆体に狙いを定める研究者たちもいた。私たちもそちらのグループだ。その前駆体はNMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)と呼ばれている。これは、人間の細胞内でもつくられているし、アボカド、ブロッコリー、キャベツなどの食物にも含まれている。体内では、NRがまずNMNに変換され、次にそれがNADに変わる。NRかNMNを入れた飲み物を動物に与えると40、体内のNAD濃度はそれから2~3時間で約25%上昇する。まるで、それまで絶食か相当な運動をしていたかのような上がり方だ。

引用:デビッド・A・シンクレア他 , LIFESPANL(ライフスパン)―老いなき世界 , 東洋経済新報社 , p238

NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)を語るうえで、NAD(ニコチナミドアデニンジヌクレオチド)との関係はとても重要です。

なぜならNMNの効果は、体内ではNMNがNADに変化することで発揮されるからです。

NMNは腸から吸収されると、体内でNADという物質になります。NAD自体は口から摂取しても消化管で分解され、体内へはほとんど吸収されません。NADの1つ前がNMN。NMNを飲むと細胞に吸収されて、NADに作り替えられる。

NADとは?

NADの電子と水素イオンのやり取り

 先ほど触れたNAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド、NAD+と表記されることもある)もSTACの一種だ39。NADには、ほかのSTACにはない利点がある。7種類あるサーチュインすべての活動を高めてくれるのだ。

引用:デビッド・A・シンクレア他 , LIFESPANL(ライフスパン)―老いなき世界 , 東洋経済新報社 , p235

※ STACとはサーチュイン活性化化合物のことです。
NADとは?

  1. NADはエネルギー代謝における電子伝達体で、体内でのエネルギー合成に欠かせない物質
  2. NADはサーチュイン遺伝子を活性化する物質

NAD(ニコチン酸アミドジヌクレオチド)は、水素原子を運ぶ電子伝達体です。

私たちの身体は、約37兆個もの細胞でできていますが、このすべての細胞内にNADは存在していて、「解糖系・クエン酸回路・電子伝達系」といった、身体の中のエネルギーをつくるとき(具体的にはATPをつくるとき)の必須の物質です。

NADについて、さらに詳しくは下記の記事で解説しています。

NADとFAD【NADとは?FADとは?】電子伝達体の役割についてわかりやすく解説してみた    

このように、NADには細胞内でエネルギーをつくるという非常に重要な役割がありますが、もう一つ役割があります。それはサーチュイン遺伝子を活性化することです。

NMNの効果【マウスの実験】

 NADを増やすことで老化を制御できるのはなぜだろう。その仕組みを知る上で鍵を握るのが、サーチュイン遺伝子(Sirtuin)の存在だ。
サーチュイン遺伝子は、細菌から哺乳類まで多くの生き物に備わる遺伝子。老化と寿命の制御に重要な役割を果たしているとされ、別名は「長寿遺伝子」と呼ばれる。
「このサーチュイン」を活性化させるのがNADで、NADとサーチュインは老化・寿命制御にとって車の両輪のように働きます(図表4)」(早野特任講師)。

引用:樂木宏美監修 , 老化はこうして制御する「100年ライフ」のサイエンス , 日経BP総合研究所(日経BP総研)メディカル・ヘルスラボ , p48

人間には、長寿遺伝子と呼ばれるサーチュイン遺伝子が7種類も存在しています。

NMNは、その7種類すべてに関与していると考えられており、これによって身体の様々な機能を回復させる効果が期待できます。

NMNの効果でもっとも期待されているのは、サーチュイン遺伝子がNMNによって活性化されることによる恩恵です。

しかし、加齢にともない体内でのNMNの生成量が減ってしまいます。これにより、身体機能や認知機能の老化が進むと考えられています。

このNMNをマウスに補充することで、身体の機能や認知機能を向上させたり、2型糖尿病を治療できるとの研究結果が次々と発表されています。

NMNの効果①寿命が延びる

mTOR、AMPK、およびサーチュインは、長寿へと至る3つの主要な経路であり、環境が厳しいときに生き残りメカニズムを作動させて体を守る機能をもつ。低カロリー食や低アミノ酸食、あるいは運動によってこれらの活性が高まると(mTORの場合はその活性が弱まると)、生物は健康になり、病気に強くなり、長く生きるようになる。ラパマイシン、メトホルミン、レスベラトロール、NAD増強分子などは、3つの経路を調節する役割を果たし、カロリー制限や運動をしたのと同じ効果を発揮して様々な生物の寿命を延ばす。

引用:デビッド・A・シンクレア他 , LIFESPANL(ライフスパン)―老いなき世界 , 東洋経済新報社 , p229

本記事では触れていませんが、サーチュインだけでなくmTORとAMPKも長寿へとなるために必要な経路です。

NADはこれら3つ(サーチュイン、mTOR、AMPK)の活性を高めるので、長寿になることが期待できます。

NMNの効果②:マウスの2型糖尿病の改善

 今井眞一郎は同じガレンティ研究室にいた友人だ。2011年に今井は、NMNがNAD濃度を回復させることで、高齢マウスの2型糖尿病のいくつかの症状を治療できることを示した。

引用:デビッド・A・シンクレア他 , LIFESPANL(ライフスパン)―老いなき世界 , 東洋経済新報社 , p239

ワシントン大学の今井教授の研究グループが、マウスを用いた研究において、NMNが2型糖尿病の改善に役立つ可能性を示しています。

NMNの効果③:ミトコンドリア機能の改善

その後、ハーバード大学の私の研究室メンバーが、高齢マウスにNMNの注射を1週間続けただけで、ミトコンドリアが若いマウスのものと比べて遜色なく機能するようになることを見出した。

引用:デビッド・A・シンクレア他 , LIFESPANL(ライフスパン)―老いなき世界 , 東洋経済新報社 , p239

加齢によって、細胞内でエネルギーを産生しているミトコンドリアの機能が落ちてきます。

しかし、マウスにNMNを投与することによってよってミトコンドリアの機能が高まると報告されています。

NMNによるマウスの種々の効果

 NMNは、たんに高齢マウスをウルトラマラソンのランナーに変えるだけではない。私たちはマウスにNMNを与えて、平衡感覚、協調運動能力、俊敏さ、体力、記憶力を調べたことがある。NMNを使ったマウスと使わなかったマウスとの違いは目を疑うほどだった。人間ならとっくにシニア割引を受けられるようなマウスが、『アメリカン・ニンジャ・ウォリアー[訳注 日本のテレビ番組〖SASI\UKE〗のアメリカ版]』の挑戦者に変貌していたのである。

引用:デビッド・A・シンクレア他 , LIFESPANL(ライフスパン)―老いなき世界 , 東洋経済新報社 , p239

マウスにNMNを投与することで、平衡感覚、協調運動能力、俊敏さ、体力、記憶力など、生物としての基礎的なスペックが向上したとする報告がなされています。

まとめ:NMNとは?

NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)の構造

NMNとは?

  • NMN(Nicotinamide Mononucleotide):ニコチンアミドモノヌクレオチド
  • ニコチンアミドとは、ナイアシン(ビタミンB3のこと
  • モノとは、ギリシャ語で「1」のこと
  • ヌクレオチドとは、DNAの構成要素にもなっている物質のこと

NMNとは、ニコチンアミドモノヌクレオチドの略です。

このNMNという物質はは元々体内で合成されていて、エネルギー代謝やサーチュイン遺伝子と深く関わっています。

しかし、このNMNは加齢とともに体内での量が減ってきて、これが身体機能や認知機能の低下、そして加齢の原因であるといわれています。

ですので、体内で減少していく一方であるNMNをサプリメントなどで補充することで、加齢を抑制したり、部分的には身体機能や認知機能の向上が期待できます。

こんな素晴らしい効果が期待されているNMNですが、現時点ではマウスでの実験が主ですので、人間に対して本当に効果があるのか、またどれくらいの量のNMNが必要なのかは今後の研究結果を待ちましょう!

 

というわけで、今回はNMNとはいったいなんなのか?そしてNMNの効果の概略についてできるだけわかりやすくまとめてみました。少しでも皆さんの参考になれば幸いです。

 

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